(via. visual.ly)
インフォグラフィックの投稿プラットフォームであるvisual.lyは、最新ブログ記事におて、"Source Code: 5 Rules of Researching Infographics"というタイトルで記事を投稿している。
同記事が扱うのは、
『デザイン性の乏しいインフォグラフィックよりもたちの悪いものはなにか? それは出典が悪いものである。』
というテーマだ。すなわち、どれだけデザイン面で優れ、見栄えがよく、統計等の情報が伝わりやすくても、ソースとなっている情報が不確かであったり、古ければ本末転倒だというわけだ。
▶悪い出典
visual.lyは、インフォグラフィックにおける、悪い出典の例として以下のものをあげている。
・ 検索結果のトップばかりから選んだ結果、パーマネントリンクでないものばかり。
(例: http://exampleexample.com/wordpress/post%20Price%20Report%20with%20.pdf)
・ブログ記事等、信頼性の低いソースを使う。
・Wikipediaから直接データを拾う。
いずれも、同じ数値に行きつき、結果的には同じ数値かもしれない。しかし、多くの読み手を抱える以上、情報の正確さだけではなく、適切さにも気をつけなければならない。
▶Q:どれを選びますか?
それでは、例えば、米オレゴン州の人口を知りたい時、どれを情報のソースとするのが適切だろうか。
1: グーグル検索でトップにきた、統計データ検索の結果
2: Wikipedia
3: アメリカ合衆国国勢調査局
答えはもちろん「3」だ。1番目は情報が古く、表示されるのは2009年の情報までだ。残りの二つはどちらも最新の情報だが、原典は2010 U.S. Censusの3番である。
▶良い出典
visual.lyは、適切な情報ソース選びのルールを五つ紹介している。以下のようなものだ。
1. 出典元を見つけ、データを確認すること。
ニュース記事や、ブログ(例えばこのページ)などで見つけた情報をそのまま使うのではなく、そこで引用されている情報の出典元を辿ると、正確な(オリジナル)のデータにたどり着く事ができる。情報のソースはジャーナリストやブロガーが書いた数字ではなく、彼/彼女らが元にした政府や各種組織の公表している統計データだ。
2. 入手可能な最新情報を使う事。
統計やレポートは簡単に古くなってしまう。2年程前のデータは「古いもの」とみなしてよいだろう。
3. ユーザーが情報を提供するようなサイトをソースにしない。
WikipediaやYahoo!知恵袋などは、検索上位にランクインするが、何れも回答者が専門家かどうかも分からなければ、情報の大元のソースでもない。ちょっとした調べ物には適しているかもしれないが、インフォグラフィックの出典にはふさわしくないだろう。
4. Wikipediaは出発地点には使える!
「3」に示したように、WikipediaやYahoo!知恵袋は、出典にはふさわしくない。ただし、上述の「1」ように、出典元を辿り、政府発表などの公式なデータにたどり着く手段としては十分有効なので、使わない手は無い。
5. 出典の数は必要最低限に。
様々な情報ソースを辿る事で、インフォグラフィックは充実したものになるかもしれないが、あまりたくさん盛り込みすぎても困り者だ。情報ソースは必要最低限にし、出典自体も「見やすく伝わりやすい」ものにしておくことが、インフォグラフィックとしての使命であろう。
そもそも、ビッグデータにあふれる昨今の情報を整理し、伝わる情報に仕上げる為に注目されているインフォグラフィックだが、そのインフォグラフィック自体が「信頼性に欠ける、だめな情報の一つ」に成り下がってしまったら、ミイラ取りがミイラになってしまうようなものだ。
情報のソースという観点にも注意しながら、これからもインフィグラフィックの動向を探っていきたい。
【リンク】
Source Code: 5 Rules of Researching Infographics - visual.ly blog
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