今回は、「無料の外国語学習サービス」と「ウェブの一大翻訳プロジェクト」を同時に実現しようとしているサービス『Duolingo(デュオリンゴ)』を紹介したい。これ、ほんとにスゴんです!
▶はじめに
我々は皆、お互いに対話する際に、言語に頼って生きている。そして、同じ言語を共有しているからこそ、自然にコミュニケーションをとることができる。しかし一方で、言語が異なる人同士の対話は難しい。
同じ問題はインターネットの中でも起きている。幾何級数的に増えるウェブ上のコンテンツは英語や日本語だけではなく、スペイン語、アラビア語、中国語等、たくさんの言葉で書かれている。その為、一見全ての人々に開かれているようにみえるウェブも、未だ言語の壁は取り払えないでいる。
この問題にアプローチし、なおかつ無料の言語学習サービスを提供しようとしているのが今回紹介する『Duolingo(デュオリンゴ)』だ。無料、広告なし、購読しなければならないメールもない。
⇒Duolingo
▶デュオリンゴとは
デュオリンゴは、二つの問題への解決法を同時に提示している。
1:ウェブ上に散在するコンテンツの言語を相互に翻訳すること
2:言語学習者の無料学習コンテンツ
すなわち、「言語学習者が、自分のレベルにあったコンテンツを翻訳する」という行為が「学習になると同時に、ボランタリーなウェブ上の一大翻訳プロジェクトに」なっているというわけだ。
▶創業者Luis von Ahn氏
創業者のLuis von Ahn氏は「ウェブを全ての言語に翻訳する」という構想を持ち続けていた。しかし同時に、コンピュータ自体がその精度に至る為には少なくとも20年は必要だろうと感じていた。
そこで思いついたのが「人々の力を借りる」というシンプルな答えだ。実際、「100万人がデュオリンゴでスペイン語を学習していたら、ウィキペディアの全ての記事を80時間で翻訳できる」と試算されている。
Tech Crunchは、このサービスがローンチする以前の逸話を2011年4月に投稿している。
“翻訳を、何百万もの人たちが「やりたい」と思うことに変えるのがキモだ。それは言語教育の過程でもあるので、バイリンガルが足りないという問題も解決される,”、とvon Ahnは言う。“推計では、外国語を勉強している人は10億人以上いる。そこで、Duolingoを完全に無料の外国語学習サイトにして、そこでは人びとが、Webの翻訳を助けながら学んでいく。つまりそれは、体験学習だ”デュオリンゴは現在、英語を軸の言語として、スペイン語、ドイツ語のサービスを開始している。ホームページでは、フランス語、イタリア語、中国語の開始が予告されている。
- Tech Crunch訳
【リンク】
Duolingo - Official
Duolingo Teaches You Another Language, While Also Translating The Entire Web - Co.Design
外国語を学習しながら翻訳ができるDuolingo–GoogleがまたAhnのアイデアを買収しそう - TechCrunch
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