image via d.school |
スタンフォード大学のd.school で、76名のデザイン思考の授業をとった学生に対して、ある面白い試みが行われた。
それは各デザインプロセスのモードを1つのセンテンスにして表せ、というものだった。
そこでd.school 側は「このレスポンスにどのようなパターンがあるのか」と考えた。そこで彼らはいったんすべての解答を集め、少し異なる方法でこれらの記述を見ることにした。
各学生の面白みやスタイルは失われるものの、デザインプロセスの後ろに潜む「リズム」のようなものを把握することに成功した。
どんなコトバが、どのフェーズに良く使われているのか?
各記述の中の単語を抜き出し、どの単語がどこのフェーズでどのくらいの頻度で使われているのかを見た。
その結果が以下である。なお同じ色の中の薄い色と濃い色は、単数形複数形の違いを示す。またd.school の言う各フェーズとは Define, Ideate, Prototype, Test, Empathy である。
image via d.school |
結果
Empathy (感情移入、共感) とテストの所では、d.school が予想していたとおりの動きをした。 User/Users グラフから見て取れるように、ユーザに最も重点をおいていることが見て取れたからだ。
ユーザに重点を置く、という視点と少し変わって見えたのが、 Idea/Ideas, Solution/Solutions グラフだ。この結果はEmpathy (感情移入、共感) のフェースにはデザイナー自身のコンセプトが入っていない一方、テストの段階では入っているということを示す。言い換えればテスト = 感情移入 + コンセプト、という形になっている。
またフェーズの中には、いくつかの選択肢を持って良いと考えている物とそうでないものとがあるようだ。例えば Ideate のフェーズでは "Solutions", "Ideas" と書かれていたのに対し、 Prototype のフェーズでは "Solution", "idea"と書かれていた。
私見と最後の一言
面白いですよね。学生の身分なのですが、もし教師になったとしたら、自分の授業がどう理解されていたのかを見るために同じようなことをしてみたいです。
各フェーズのキーワードが必ずしもそのフェーズにとって正しいものであるとは限りませんが、少なくともd.school の学生にはこのように理解されているようです。
このデータの見せ方もなんかおしゃれですよね。
Nightingale’s Roseと呼ばれる見せ方らしいです。
参照: http://dschool.stanford.edu/blog/2012/02/03/d-dataviz-describing-the-design-process/
著者: Kenji (twitter: @K_Nishito)
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