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2012/05/24

フォーカスグループを刷新せよ: デザインファームgravitytankの場合

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(all slides are from gravitytank
フォーカスグループは、マーケティングにおける定性調査として一定の地位を築きながらも、その効果が100%信頼されているとは言えない。不自然な環境を設定してしまうことでつきまとう不備を乗り越えるため、gravitytankはフォーカスグループのRe-Designを試みる。

ちょうど、gravitytankのデザイナーとリサーチャーによる、2012年4月にアメリカで開かれたIDSA Midwest Design Dialogue Conferenceでの登壇がVimeoにアップロードされているので、以下に紹介したい。


▶一般的なフォーカスグループ

以下の図は、スライドに登場する一般的なフォーカスグループの図


簡素なカンファレンスルームに、机と椅子があり、モデレータが居る。机にはプロトタイプがおかれていたり、壁際にはカメラがある。マジックミラーの無効には、マーケターやクライアントが居座るといった具合だ。


▶フォーカスグループが選ばれる「困った」理由

定性な調査には様々な候補があるはずだが、 フォーカスグループが選ばれるのはコストや時間、(方法として確立されているという)信頼性といった理由がある。


実際、フォーカスグループ以外にも定性調査手法として、フィールドワークで生活者の中に参与するような方法がある。しかし、多くの時間を要し、それに伴いコスト面も圧迫される。

その点、クライアントにも認知されている「フォーカスグループ」という手法は、クライアントにも納得してもらいやすいため、多く用いられている。このように、「知名度があるから」という、ある種歪んだ説得力により、使われ続けているのが現状だ。


▶フォーカスグループ再考 - 「リアル」を使え

以上のような前提をもとに、gravitytankが試みるフォーカスグループの再デザインの原則は三つだ。


  1. 調査対象者には実際の場所で会う事
  2. サンプルではなく本物を与えること
  3. 実際の相互作用を発生させること
である。
これまでのフォーカスグループは、「人工の環境」であったからこそ、(ユーザー自身も調査者自身も)想像が難しく、事実に根を下ろしにくい会話が生まれていた。
(*「人工の環境」⇒「想像が困難」⇒「現実とは離れた生活者像」

それを「実際の環境」でおこなうことで、事実に根を下ろす「フォーカスグループ」を可能にするのだという。以下のスライドは巧くそれを表している。
(*「実際の環境」⇒「想像しやすい」⇒「現実に沿った生活者像」



gravitytankは、その他にも講演動画やスライドを積極的に公開している。詳細は公式ホームページを訪問してみて欲しい。
⇒gravitytank

【リンク】
gravitytank - official

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