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2012/02/05

2012年を彩る15の技術トレンド - 米デザインファームfrog社予想 (1/全5回)

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『高度接続/高度パーソナル化/超スマートコンピューティング』 これらは、米デザインファームfrog社が挙げた2012年を特徴づけるキーワードだ。

Without doubt, 2012 is shaping up to be a year of hyper-connected, highly-personal, ultra-smart computing that, well, might just skip the computer altogether.
(via frog - design mind

今回からシリーズで(間に別記事を挟むが)、frog社が予想する2012年の技術トレンド15選を、全5回に分けて紹介したい。尚、frog社の元記事はこちら。それを、所々噛み砕いたり、パラフレーズして12選を紹介したco.designの記事はこちら

まずは、最初の3つの技術トレンド『Connected Cities / Taking Computers Out of Computing / Quantified Selves』を紹介。各トレンド名は、内容に合わせて意訳してある。また、個々のトレンドにはトレンド名の下に提案者の名前が並記されている。


1) 文脈をつなげる都市(Connected Cities)
by Chief Creative Officer Mark Rolston

既に、多くの主要都市において、カメラやセンサー、ネットワークによって私たちが「いつ・どこで・なにを」しているのかを知るのは難しい事ではない。コンピューティングやモバイルデバイスの進展、そして情報源となるデータの豊穣は、私たちが「生活し、働き、遊ぶ」都市のあり方を変えている。

すなわち、家やビルといった建物の存在は、もはやタウンページのような黄色と白の文字で表現されるのではなく、オンライン上のマップや、口コミ、レビュー、Wikipedia、個人のブログといった様々な形で人々に伝わるのである。

photo by xdxd_vs_xdxd

その時人々は、「その場所」に立つ前に、その場所を知り、経験すら出来るわけだ。現在「Facebook」と呼ばれるものは、「Placebook」とでもよべるこれらの要素を補うことで完成するであろう。

この、仮想の『デジタル・ランドスケープ』は、実際のランドスケープと重なるようにして、実際の体験を拡張し続けている。未来のメタ都市においては、コンピューティングは私たちと共にあるだけではない。そこでは、コンピューティングは、より自然な形で私たちの身の回りに浸透し、私たちが「環境」に与える「文脈」を利用して、私たちをエンパワーしてくれるであろう。



2) コンピューティングから対話へ(Taking Computers Our of Computing)

テクノロジーとのインタラクションは、より「対話」という言葉がふさわしくなりつつある。実際、私たちは彼らに話しかけるし、彼らも私たちに話しかけてくる。

音声認識技術はここで鍵となる技術であろう。アップルのSiriはここで先頭に来るだろうが、フォードが採用したMicrosoft Syncも気になるところだ。この先数年で自動車にも搭載されることになるだろう。

photo by Yogesh Mhatre
音声認識は、『音声コントロール』という技術的な転換期を迎えた。今、私たちが『タッチスクリーン』をあらゆるディスプレイに期待するように、『音声コントロール』をあらゆるデバイスに期待し始めるのはまちがいない。

しかし、「発話」というのは対話の一部分でしかない。ジェスチャーやボディランゲージも対話に含まれる。そういった非言語情報を汲み取りに関しては、例えばコンピュータービジョン(センシングカメラ等)に期待を寄せることができる。

これら二つの要素(音声/ジェスチャー)が組合わさった時、私たちとテクノロジーは、専門用語やコードではなく「対話」のようにインタラクションできるのではないだろうか。まずは、最初のインターフェースとして、私たちの対話相手を「人」としてデザインすることが必要となるだろう。



3) 「私」を丸ごと測定する(Quantified Selves)
by Creative Thomas Sutton

APIをサードパーティーのセンサーやフロントエンドのアプリケーションにも提供するような「オープンデータ集約プラットフォーム」のローンチを目にすることになるだろう。これにより例えば、健康オタクはFitbitJawboneNike plusWithingsのデータをひとまとめにヘルスケア情報として使うことが可能になるわけだ。

写真はFitbit

最初のうちは、物事をよりシンプルにしたいという点が、この技術進歩の原動力となるであろうが、長期的には、このようにして得られる情報の総体が非常に大きな価値を築くという点が本当のミソである。

サービスがスマートになればなるほど、そのインサイトはよりシンプルに、より価値のあるものに変わるであろう。具体的な使用場面に関して言うならば、現在の「データビジュアライゼーション」というトレンドから、個人の行動に対する「具体的な提案」にシフトするのではないだろうか。


以上、
日本語訳: FRAD
オリジナルソース: 以下リンク

【リンク】
frog's 2012 Technology Trend Predictions - design mind by frog
12 Tech Trends That Will Define 2012, Selected By Frog’s Design Minds - Co.Design

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