photo via d.school |
【d.schoolメソッド】
5回目の今回は、『I Like, I Wish, What if』という言葉をうまく利用することで、デザインやアイデアへのフィードバックを得やすくする対話の枠組み作りに関して紹介する。
スタンフォード大学d.schoolの提供しているUse-our-methodsより、以下に翻訳していく。
▶なぜ『I Like, I Wish, What if』が便利なのか
デザイナーは個人間の対話、特にフィードバックを頼りにする。ユーザーからは、解決法やデザインコンセプトへのフィードバックを必要とするし、同僚からのフィードバックはデザインのフレームワークを築き上げる際に重要だ。
プロジェクト自体から離れて考えてみても、デザイナー仲間たちは、どのようにしてチーム一丸となって作業をするかに関して意思疎通しなければいけない。
フィードバックが最もよい形で現れるのは、それが「私は」を主語にする時だ。例えば、「(私は)あなたがたまに話を聞いてくれないように感じる」だとか、「あなたは、(私の)言う事を聞いてくれない」などといったように。
特に、今回紹介する「I Like, I wish, What if(IL/IW/WI)」はオープンなフィードバックを促進するためのシンプルで便利なツールだ。
▶どのようにするか?
IL/IW/WIメソッドは、文章にする事が必要ないくらいシンプルだが、一方で、言及しないのは非常にもったいないと言える程便利な手法だ。この手法は、一対一のペアでも、100人といった規模のグループにおいても有用である。
とにかく、グループとして集まり、誰でも、「I Like」や、「I Wish」、「What if」という言葉で始まる意見を自由に述べることができるというルールを作る。
例えば以下のように、
- I Like: 「私は、このグループの分け方が好きです。」
- I Wish: 「ユーザーテストの前に、あつまって話せたらいいな。」
- What if「ハッカソンの結果に応じてチームを組み直してみてはどうだろう?」
グループ内で、多くの考えをシェアしよう。一人書記役を設け、個々のフィードバックや発言を「IL/IW/WI」といったヘッドラインと共に書き留めておくと、後々便利だ。
こういったフィードバックをしあう集まりでは、耳を傾けることに注力しよう。フィードバックに対して返答するのは別の機会でよい。そして、チーム内の協議で、どの議論を今後話し合いたいかを決めていこう。
▶FRADノート
「I Like」「I Wish」「What If」は、英語なので、通常文頭に置かれるが、
日本語でこの方法を利用する場合には、「〜が好きです」「〜たらいいなと思う」「〜してみてはどうだろう」という言葉に翻訳することができる。
出典: Use our methods - d.school
【CCライセンス】
この記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 3.0 非移植 ライセンスの下に提供されています。
尚、オリジナルのコンテンツはスタンフォード大学d.schoolウェブサイト内にあります。
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