photo: via bitchcakesny |
【d.schoolメソッド】
3回目の今回は、エクストリームユーザー(極端なユーザー)に注目する利点と方法を紹介する。スタンフォード大学d.schoolの提供しているUse-our-methodsより、以下に翻訳していく。
▶なぜエクストリームユーザーと関わるべきなのか?
デザイナーは、ユーザー(人々)と関わりながら彼らの生活におけるニーズや本音を理解する。そして、彼らの「問題への対処法(work-arounds)」や「その枠組み(frameworks)」に触れる事で、インスピレーションを引き出す。
一方で、エクストリームユーザー(極端なユーザー)を観察し、彼らと話してみるとどうだろう。彼らのニーズは一般のユーザーより増幅されているし、問題への対処の仕方から得られる気づきは多い。この事は、ベル曲線(以下の図)の中央のような主要なユーザーにのみ関わっていたのでは得られないような「ニーズ」への知見を得る助けとなる。そして、そこで得られた「ニーズ」は、実はより広い層にも適用可能だったりすのだ。
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▶どのようにエクストリームユーザーと関わるのか?
■誰が「エクストリーム」なのかを明らかにする。
誰がエクストリームユーザーなのかを明らかにすることは、まず「自分のデザインにおける挑戦の、どの部分をもっと引き延ばしたいか」を決める事に始まる。その為にはまず、想定する設計空間の中に、どれだけの切り口があるかを数え上げよう。そして、その切り口において「エクストリームかもしれない」のは誰なのかを考えてみよう。
例えば、あなたが食料雑貨店での買い物の経験をリデザインしようとしているのであれば、以下のような切り口が考えうる。
- 品物をどう集めているか。
- 支払いはどのようにしておこなわれるか。
- 品物をどのように決めたか。
- どのようにして品物を家に持ち帰るのか。
等である。
そして、例えばこの中から「品物をどう集めているか」に注目したとしよう。
その場合、買い物の非常にウマイ人や、リサイクル品を集めるのにショッピングカートを利用している人(それゆえに重量オーバーなほどカートを使う)、オンライン、オンラインの買い手に転売を目的として買う人、子供たちを買い物につれてくる人、はたまた全く食料雑貨店に足を運ばない人が極端なユーザーだといえる。
■エクストリームユーザーと関わる
他のユーザーと同じように、エクストリームユーザーを観察し、インタビューしてみよう。本音を引き出し、閃きを得る為に、問題への対処法や、その他極端な行動に着目してみよう。
■得られた知見を一般のユーザー理解にも還元してみよう
エクストリームユーザーに注目し、インスピレーションや大胆なアイデアを引き出そう。そして、念頭においていた一般のユーザーにも響くようにするにはどうしたらいいかを考え抜こう。
出典: Use our methods - d.school
【CCライセンス】
この記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 3.0 非移植 ライセンスの下に提供されています。
尚、オリジナルのコンテンツはスタンフォード大学d.schoolウェブサイト内にあります。
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