専門を異にするメンバーによるデザインユニット FRAD (Field Research and Design) のジャーナル『Open Field Notes』
Design ThinkingInnovation、Ethnographyを始め、多様な話題を多様なメンバーがお届け
About Us / Home Page(準備中) / Twitter: FRAD_tweets / Facebook: Facebook Page / Contact(お問い合わせ)

2012/01/30

【d.schoolメソッド】心を通わせる為のインタビュー12の心得

このエントリーをはてなブックマークに追加
photo via d.school

【d.schoolメソッド】
6回目の今回は、インタビューの際に参照したい12の心得だ。スタンフォード大学d.schoolの提供しているUse-our-methodsより、以下に翻訳していく。




▶インタビューの有効性

新たなイノベーションを生み、誰かの為になりたいと思う時。私たちは、その「誰か」の考えや感情、価値観を理解したいと望む。

彼らの選択するモノ/コトや態度を理解することで、私たちは彼らのニーズや、それに沿ったデザインを見定めることができるのだ。


▶インタビューの方法 ~12の心得~

1) 「なぜ」かを聞いてみよう:
答えを分かっているようなことであっても、「なぜそうなのか/なぜそう言うのか」を聞いてみよう。その答えは、もしかするとあなたの予想とは違い、驚くようなものかもしれない。また、始まった会話は、(時間や質問数との兼ね合い等で)不自然にやめようとせず、自然に続けよう。

2) 質問をするときは「よく/日頃」といった表現は使わない:
そのかわり、具体的な状況に関して聞いてみよう。例えば、「最後に〜したのはいつで、どんな風にしましいたか?」というように。

3) 物語を引き出そう:
言葉に出す一字一句が会っている事とは限らないが、そこには、その人の「世界のみえ方」が反映されている。そんな世界観を反映した「物語」が聞けそうな質問を用意してみよう。


4) 矛盾を意識せよ:
考えている事と、実際の行動が異なるといったことは珍しくない。そしてそこには興味深いヒントが隠れていたりする。

5) 非言語情報にも注目せよ:
ボディ・ランゲージや、感情にも注目してみよう。

6) 沈黙を恐れないように:
質問者は、よく沈黙が長く続くと、次の質問をしなければと思うようだ。しかし、沈黙できる余地を残してあげることで、回答者は自分自身の発言や考えを振り返ることができるし、それによりより深い所から言葉を引き出す事ができるかもしれない。

7) 答えを助けない:
答えを言い切る前に回答者が口ごもったり、黙ってしまったとしても、答え自体を提案することで助けるのはやめよう。知らず知らずのうちに相手はあなたの予測に沿った回答をしようとしてしまうかもしれない。

8) 中立的な質問を心がけよう:
「配偶者にプレゼントを買う事をどう思いますか?」という質問の方が、「買い物って良い事だとは思いませんか?」よりもいい。なぜなら前者には価値判断が含まれていないからだ。

9) YesかNoで終わってしまう質問はしない:
「はいorいいえ」で答えられるような質問や、一単語で終わってしまうような質問はすぐに会話が途切れてしまいがちだ。「物語」を引き出せるように心がけよう。

10) 質問は長過ぎないように:
質問が長過ぎて回答者を混乱/誤解させないように。d.schoolの原文には『Only ten words to a quiestion.』とある。日本語では簡潔(一文か二文)な質問を心がけよう。とでもいったところだろうか。

11) 質問は一度に一つ/一度に一人に対してのみ:
回答者が回答を「用意」してしまうのを避けよう

12) 記録の準備を:
二人一組でインタビューに挑むと良い。それが無理であれば、ボイスレコーダーを持つようにしよう。相手から物語を引き出そうと頑張って質問をしながら、詳細にノートをとるのは至難の業だ。


出典: Use our methods - d.school

【CCライセンス】
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 3.0 非移植 ライセンスの下に提供されています。
尚、オリジナルのコンテンツはスタンフォード大学d.schoolウェブサイト内にあります。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...